日常生活で痛みや不調に悩まされることはありませんか？
フィジオセラピーは、筋肉や関節の機能を回復させ、痛みを軽減し、より快適な生活を実現するための治療法です。当院では、この治療法を通じて患者様の健康と生活の質の向上をサポートしています。

フィジオセラピーの目的

痛みの軽減

痛みの軽減には一般的に鎮痛剤が使用されますが、患者様の体調や好みによって効果が足りなかったり薬が使えない場合があります。特に、長く続く炎症で組織が硬くなると、鎮痛剤では痛みが取れにくくなったりもします。フィジオセラピーでは、このような硬くなった部分を手でほぐし、痛みを和らげることができます。

関節の動きの改善

関節の動きが悪くなる原因は、一つの関節だけでなく、いくつかの関節が関係していることが多いです。そのため、肩や膝、腰などを部分的にほぐすだけでは改善が難しい場合があります。フィジオセラピーでは、姿勢や歩き方を詳しく確認して動きを妨げる原因を探り、かたさや固まりを緩めてスムーズに動ける体づくりを目指します。

当院のフィジオセラピーの特徴

医師が主導となって最適な治療内容を計画

一般的にはフィジオセラピーは分業制になることが多く、カルテ情報の受け渡し後は理学療法士が治療法を考えて施術します。

当院では、患者様の症状を一番に理解した担当医が理学療法まで直接指示することで、最適な治療を可能にしています。

納得いくまで受けられる手厚い治療

治療開始後も、定期的な面談・診察・画像検査を行います。体は常に変化するため、その様子を細かく見ることが大切です。患者様へのヒアリングで痛みや不快感、生活スタイルや運動内容の変化を把握し、治療に反映していきます。
当院の治療は保険診療と異なり回数制限がありませんので、効果を実感後も納得いくまで継続いただけます。

さらに、セラピーとは別に南雲医師が運動内容を直接指導し、次の診察時に効果を診ます。患者様が積極的に治療に関われるよう、当院では定期的な診察を重視しています。

スポーツ選手からお年寄りまで幅広いニーズに対応

同じ年齢や似た体格でも、生活習慣や運動経験で体の特徴は大きく変わります。診察では、筋肉のつき方や動かし方、痛みの出方を詳しく確認し、最適な治療を考えます。

痛み止めで和らげるのではなく、目標とする体の動きを実現するための治療が当院の特徴です。様々な競技でケガをした南雲医師の経験を活かし、患者様の状態に合った治療方針を作成いたします。

治療の流れ

当院ではフィジオセラピーを以下の流れで進めております。

治療プランの作成

患者様の生活習慣をヒアリングし、診察内容や、筋肉のつき方・身体の動かし方と照らし合わせ、独自の治療プランを作成します。
作成したプランは、治療前に丁寧にご説明します。目的を理解し納得いただいた上で治療にあたります。

治療の実施

南雲医師の指示を受け、理学療法士が施術を行います。施術の中で新たな問題が見つかったときは、記録して次回の施術に活かします。
施術で実際に身体を動かすことで、痛みや関節の動かしにくさの原因をご自身で理解できます。これにより今後の治療に前向きに取り組んでいただきやすくなります。

アフターケアと指導

施術後には次のセラピーまでご自宅やジムで行なっていただくエクササイズをお伝えします。施術直後には良くなったと感じても、翌日には元に戻る「リバウンド」は必ずあります。そのため、普段の過ごし方がとても重要です。お伝えするエクササイズを毎日コツコツ継続すると、少しずつ身体が変化していきます。
当院での診察やセラピーは、その効果を確認するチェックポイントの役割です。

適応症例

当院のフィジオセラピーは、痛みがある、身体の関節が動かしにくいという状態であれば、病名を問わず対応しています。

四十肩、五十肩

肩が痛むときはもちろん、痛みはないけれど腕が上がりにくいという状態も指します。

関節の損傷

身体中の全ての関節で起こります。例えば、肩の腱板損傷、膝の半月板損傷、肘や足の靭帯損傷や股関節の軟骨損傷などさまざまです。
日常生活での姿勢、動作の癖が原因となって起こることが多く、それを矯正することで再発・進行予防につながります。

慢性的な痛み

首肩・腰周りの重だるさ、手首の動きと連動する肘のじんわりした痛み、立ち上がるときや歩くときの股関節まわりの痛みや足裏に感じる刺すような痛みなどがあります。いずれも、身体の動かし方、関節可動域の狭さが原因となっているケースがほとんどです。

治療頻度

最初はペース作りのため１〜２週間に１回程度で通っていただくのがおすすめです。
慣れてきたら、空き時間にご自身でエクササイズを行っていただき、徐々に通院頻度を減らしていきます。

治療例

Aさん（50代女性）の場合

趣味であるゴルフの後に腰周りに違和感を覚え、徐々に痛みが悪化、数日後に当院に来院されました。
ゴルフ以外に、ジムで定期的に下半身を中心としたトレーニングを行なっている方です。

MRI撮影の結果、診断は腰椎椎間板ヘルニアでした。
また、腰椎の関節に炎症があり、胸から腰にかけて身体をひねる動きがうまくできていないことが分かりました。さらに、背骨を支える筋肉の炎症や股関節まわりのこわばりもあり、下半身の可動域に課題が多く見つかりました。

・下半身の筋肉のバランスが悪い
・股関節の動きが制限されている
いわゆる反り腰で生活していることが、腰椎椎間板ヘルニアの原因でした。

痛みはあるものの、薬を飲む治療を行うほどではないため、関節の可動域が広がるようにフィジオセラピーを開始しました。

フィジオセラピー1日目

まずは実際に身体を動かし、問題点の把握を行います。お腹や腰まわり、足の関節の可動域が狭くなっていると再認識していただきました。
また、普段やっているスクワットでは、身体が前のめりになって背骨に負担がかかりすぎていることが分かりました。胸周りが閉じて巻き肩になると、背骨の動きが悪くなります。

胸まわりを広げる施術を行い、同じく胸まわりを広げるストレッチと、体幹を支えるための腹筋を鍛えるホームエクササイズをお伝えしました。

フィジオセラピー2日目

前回から1週間あけてのご来院です。
腰の違和感は残っていますが、痛みは少しよくなったようです。ホームエクササイズの効果で、胸まわりが前回より少し開きやすくなっていました。
2回目では、まだ目立っていた股関節周りの硬さを緩める施術を行いました。
腹筋の強化には時間がかかります。飽きないようにエクササイズのバリエーションを増やし、さらに強度を少し上げて、引き続き体幹を強くすることを目指していきます。

フィジオセラピー3日目

さらに2週間あけてのご来院です。
3回目では可動域の確認を行いました。前回の施術とホームケアで、股関節のこわばりが少し改善しました。
ジムでのスクワットは重量を下げ、重さを追い求めるのではなく正しいフォームで腰に負荷をかけないものに切り替えていただきました。股関節を緩めて可動域を広げる施術を行い、体幹の強化を目的としたエクササイズも継続して実施しました。

その後、定期的な施術とホームケアの継続により、運動時にも痛みなくトレーニングができるようになりました。無事、ゴルフも再開されています。

フィジオセラピーは、患者様一人ひとりの体に優しく、生活の質を向上させる治療法です。
当院では、理学療法士と医師の連携による質の高い治療を提供しています。痛みや不調でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

記事の執筆者

NAG整形外科院長：南雲 吉祥
整形外科専門医、スポーツドクター。元は整形外科領域のがん治療医として活動。その後、米国で再生医療の研究に従事する。渡米中のケガをきっかけに、スポーツ医学の重要性を認識。帰国後、スポーツ外科医に転身する。
現在、アスリートを血液解析と再生医療を用いた医療技術でサポートする、「アスリートサポートプログラム」を展開中。紹介ページはこちら。