幹細胞関節注射の基礎知識|知っておきたい治療のメリットとデメリット|幹細胞関節注射なら白金台のNAG整形外科

幹細胞関節注射の基礎知識

幹細胞とは

幹細胞は、人間の体内に存在する未分化細胞のことで、様々な種類の細胞に分化することができる万能細胞です。

自らを複製しながら特定の細胞に分化していく特徴を持ち、主に骨髄や脂肪組織、臍帯血などから採取されます。

幹細胞関節注射とはどんな注射?

幹細胞関節注射とは、患部の関節に幹細胞を注射する治療法のことです。

注入した幹細胞は関節内で成長因子を分泌します。そのため、炎症を強力に抑え、痛みの改善が期待出来ます。

また、損傷した組織に分化し、治癒を促す可能性も指摘されています。

幹細胞関節注射のメリットとデメリット

細胞成分そのものを投与するため、継続的に成長因子の分泌が行われ、強力な抗炎症作用が期待できます。

そのため、従来の標準治療やPRP関節注射などでも改善しない痛みに良い適応と言えます。

一方で、幹細胞を入手するために後述する小手術が必要となるのに加え、幹細胞の培養に一定期間が必要となることがデメリットと言えます。

幹細胞関節注射の適応症とは

幹細胞関節注射は、関節痛や関節炎、半月板損傷、関節軟骨損傷に伴う痛みなど、様々な関節疾患に対して適応されます。

幹細胞の培養

採取した脂肪組織を提携する培養施設に送ります。

この施設で、採取した脂肪組織から幹細胞を分離し、治療に必要な量になるまで培養を行います。

一般的に、幹細胞の数が治療量に達するのに1ヶ月程かかります。

幹細胞関節注射の手順

幹細胞関節注射の準備

安全に細胞培養を行うため、事前に感染症の検査を受けて頂きます。

幹細胞注射の手順

幹細胞注射は外来で行います。注射に必要な時間は5-10分程度です。

特に入院などは必要なく、注射後はそのまま歩いてご帰宅頂けます。

幹細胞採取方法

幹細胞の採取経路はいくつかありますが、NAG整形外科では患者さんの負担が少ない脂肪からの幹細胞採取を行なっています。

・腹部や股関節など、目立ちにくい場所に小切開を加え、少量の脂肪を採取します。
・切開部位は縫合を行い、後日抜糸を行います。ごく小さな切開ですので、時間と共に傷跡は目立たなくなります。
・脂肪採取は局所麻酔で行います。

なお、入院は必要ありません。

幹細胞関節注射の効果

幹細胞関節注射の効果は個人差がありますが、炎症を強力に抑え、症状を緩和する効果が期待されます。従来の標準治療やPRP関節注射で疼痛が改善しない場合、良い適応とされます。

幹細胞関節注射の副作用

ご自身の細胞を用いるため、副作用が少なく、安全性の高い治療法として注目されています。 

幹細胞は関節内へ注射により投与するため、注射部位の痛みや腫れ、発熱など、注射に伴う一般的な副作用が生じる場合があります。

幹細胞関節注射の費用や保険適用について

幹細胞関節注射は保険適用外のため、自費診療となります。

NAG整形外科で幹細胞関節注射をご希望の方は
下記よりご予約ください。

参考文献:

記事の執筆者

NAG整形外科院長:南雲 吉祥
整形外科専門医、スポーツドクター。元は整形外科領域のがん治療医として活動。その後、米国で再生医療の研究に従事する。渡米中のケガをきっかけに、スポーツ医学の重要性を認識。帰国後、スポーツ外科医に転身する。現在、アスリートを血液解析と再生医療を用いた医療技術でサポートする、「アスリートサポートプログラム」を展開中。紹介ページはこちら