日常生活で肩の痛みに悩まされることはありませんか?
肩は日常のさまざまな動作に関わるため、不調があると着替えや洗髪などの何気ない行動も負担になります。
当院では、肩痛に対して再生医療と筋膜リリース注射の2種類の最新治療法を用意し、患者様一人ひとりに合った最適なアプローチをご提案しています。
肩痛の原因と特徴
肩の痛みにはさまざまな原因があり、以下のような症状がよく見られます。
- 腕を上げるとズキッと痛む
- 夜間、寝返りで目が覚めるほど痛む
- 肩が硬くなり、可動域が狭くなった
多くの場合、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)と称される腱板損傷、筋膜の癒着が原因で、放置すると拘縮と呼ばれる状態に至り、痛みや可動域の制限が長引き、生活の質が著しく低下することもあります。
一旦拘縮に至った肩関節を元の状態に戻すには数ヶ月から年単位に及ぶ長期の治療が必要なため、異変を感じた時点で早期に的確な診断を下し、出来るだけ早く動かす訓練を開始することが重要です。
さらに、腱や軟骨といった組織は、一度傷つくと自然に修復する可能性が非常に低いことが知られています。そのため、漫然と痛み止めや湿布を使い続けるのではなく、組織修復も視野に入れた根本的治療を導入していくことが重要と言えるのです。
治療方法について
当院では、肩痛の治療に以下の2つのアプローチを採用しています。
1.再生医療(PRP注射など)
PRPとはPlate Rich Plasma(多血小板)の略で、自己の血液から血小板と呼ばれる成分を抽出し、患部に注射することで、組織の炎症を改善し、修復を促す治療法です。
- 自己成分由来なので安全性が高い
- 副作用がほとんどなく、自然な回復を促す
- 関節や腱の炎症を根本から改善できる可能性
初期の段階で使用することで、より短期間での回復が期待できます。
こんな人におすすめ
・痛み止めでは改善しない痛みがあるが、手術は受けたくない
・手術が必要な状態ではないと言われたが、湿布とリハビリ以外の治療提案がなかった
・手術は受けたくないし、痛み止めも出来るだけ使いたくない
このPRP治療は、大谷翔平選手(プロ野球)、朝倉未来選手(格闘家)、クリスティアーノ・ロナウド選手(サッカー)など、トップアスリートたちも実際に受けている治療法です。体への負担も少ないため、プロアスリートから手術を受けたくない人までさまざまな患者様の治療法としても選ばれています。
2.筋膜リリース注射
筋肉や筋膜の癒着によって起きる痛みに対し、極細の針を用いて癒着を剥がす治療です。生理食塩水を注入することで筋膜の滑走性を改善します。
- 即効性があり、施術直後に痛みや可動域の改善が期待される
- 注入した水の力で炎症物質が洗い流されるため、痛みの悪循環を断ち切り根本治療に繋がる
- 注入するのは生理食塩水なので目立った副作用の心配がなく、年齢や健康状態を問わず多くの人に適応できる

当院の肩痛治療の特徴
医師による丁寧な診察とプランニング
肩痛の原因は一人ひとり異なるため、画像診断と問診により詳細に評価し、再生医療や筋膜リリース注射を含め、どのような治療が適しているかを判断します。
当院では、患者様の症状を一番に理解した担当医が理学療法まで直接指示することで、最適な治療を可能にしています。リハビリやご自宅でのエクササイズ指導と組み合わせ、再発防止と動きの改善をサポートします。
手厚いアフターケアとリハビリ指導
治療開始後も、定期的な面談・診察・画像検査を行います。体は常に変化するため、その様子を細かく見ることが大切です。患者様へのヒアリングで痛みや不快感、生活スタイルや運動内容の変化を把握し、治療に反映していきます。
当院の治療は保険診療と異なり回数制限がありませんので、効果を実感後も納得いくまで継続いただけます。さらに、フィジオセラピーとは別に南雲医師が運動内容を直接指導し、次の診察時に効果を診ます。患者様が積極的に治療に関われるよう、当院では定期的な診察を重視しています。
治療の流れ
初診・検査
肩の状態を触診・画像検査で確認。原因を特定し、治療方針をご提案します。
治療の選択と実施
再生医療や筋膜リリース注射を実施。必要に応じてリハビリを併用します。
経過観察とアフターケア
定期的に痛みや可動域をチェックし、エクササイズや生活習慣の改善をサポートします。
適応となる主な肩の疾患
四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)
肩が痛むときはもちろん、痛みはないけれど腕が上がりにくいという状態も指します。
肩腱板損傷
肩関節を安定させる「腱板(けんばん)」と呼ばれる筋腱群が断裂または損傷した状態で、肩を動かすと痛んだり、力が入りにくくなることがあります。加齢やスポーツ動作による繰り返しの負荷が原因です。
肩の筋膜癒着による可動域制限
肩周囲の筋肉を覆う筋膜が癒着し、動かす際の滑走性が失われている状態。肩の動きが制限され、痛みを伴うことがあります。筋膜リリースによって改善が期待されます。
慢性的な肩の違和感や動かしにくさ
明確な外傷がなくとも、使い過ぎや姿勢の悪さによって肩に慢性的な緊張や炎症が起き、動きの悪さや鈍い痛みを感じるケース。早期のリハビリや注射治療で悪化を防げることがあります。
治療頻度と通院の目安
初期段階では1〜2週間に1度の治療が効果的です。その後は症状に応じて間隔を空け、必要に応じて再評価と施術を行っていきます。
治療例
Bさん(60代女性)の場合
肩の痛みで腕がほとんど上がらず、夜間痛で睡眠障害も。画像検査で軽度の腱板損傷と筋膜の癒着が見られたため、筋膜リリース注射を選択しました。
- 初回施術で可動域が改善
- 自宅でのストレッチも併用し、2ヶ月後には肩がスムーズに動かせるように
- その後は再発予防のため、軽めの筋トレとストレッチを継続中
再生医療と筋膜リリース注射は、それぞれ異なるメリットがあり、症状や体質によって効果も変わります。
当院では、医師と理学療法士が連携し、肩痛の原因を見極めて最適な治療をご提案しています。
肩の痛みにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
記事の執筆者

NAG整形外科院長:南雲 吉祥
整形外科専門医、スポーツドクター。元は整形外科領域のがん治療医として活動。その後、米国で再生医療の研究に従事する。渡米中のケガをきっかけに、スポーツ医学の重要性を認識。帰国後、スポーツ外科医に転身する。
現在、アスリートを血液解析と再生医療を用いた医療技術でサポートする、「アスリートサポートプログラム」を展開中。紹介ページはこちら。