ダイエット点滴とは?治療の流れや効果的な頻度も紹介|ダイエット点滴なら白金台のNAG整形外科

近年、糖尿病治療薬を用いた医療痩身が話題になっています。これについては、当院ブログでも取り上げておりますので、宜しければご参照ください。
これらの治療薬は一般に、糖の吸収や生成を抑制したり、時には食欲自体の抑制効果を介して、減量効果を発揮することが期待されているものです。
今回ご紹介するLカルニチン、αリポ酸という成分は、このような糖尿病治療薬とは異なった作用で体重減少効果が期待されています。
それぞれの効果について見ていきましょう。

ダイエット点滴 2つの成分について

Lカルニチン、αリポ酸という2つの成分を点滴で投与します。

それぞれの効果について見ていきましょう。

1. Lーカルニチン

Lーカルニチンは、リジンとメチオニンと呼ばれる2つの必須アミノ酸から合成される化合物です。体内のほぼ全ての細胞に存在します。中でも筋肉に多く含まれ、全体の90%近くを占めるとされています。


タンパク質の構成成分となるアミノ酸は、体内で合成できるものと出来ないものの2種類が存在します。必須アミノ酸とは、私たちの体内で合成することが出来ない9種類のアミノ酸のことです。体内で合成できないため、食事から摂取する必要があります。これに対して、体内で合成可能なアミノ酸(全11種類)のことを非必須アミノ酸と呼びます。

必須、非必須という名称のため混乱しやすいですが、体内においては全てのアミノ酸が必要不可欠です。どのアミノ酸も、タンパク質合成においては欠かすことの出来ない重要な成分と言えます。

L―カルニチンは、実際には肝臓と腎臓でも産生が認められていますが、その量は僅かで全体の25%です。体内のL―カルニチン総量の75%は食事からの摂取になっています。

Lーカルニチンの働き

Lーカルニチンはアミノ酸から合成される化合物で、体内のほぼ全ての細胞に存在します。

長鎖脂肪酸をミトコンドリアに運搬することで、脂肪の分解に関与します。また、細胞内の不要な脂質と結合し、血中から尿中に排出する役割も持ちます。

細胞内に過剰に蓄積した脂質は糖の取込みを抑制する為、加齢や高脂肪食により生じる糖尿病の原因の1つと言われます。よって、カルニチンの脂肪排出機能は、細胞内の脂質環境正常化に必須と言えます。

2. α-リポ酸

α-リポ酸はチオクト酸とも呼ばれるビタミン様物質です。先ほども登場したミトコンドリア(細胞内に存在するエネルギーの産生器官)に存在します。食べ物としては、牛や豚の肝臓、心臓、腎臓に含まれるほか、ほうれん草やトマト、ブロッコリーなどにも含まれます。体内では肝臓において合成されますが、年齢とともに貯蔵量は徐々に減少していくことが分かっています。

α-リポ酸の働き

α-リポ酸はチオクト酸とも呼ばれる物質で、体内ではミトコンドリアと呼ばれる細胞内小器官に存在します。糖の代謝と、その後のエネルギー産生に補酵素として関わり、身体の代謝をアップする働きが期待できます。

ダイエット点滴の治療の流れと効果的な頻度

約20-30分かけて点滴で投与します。

効果には個人差がありますが、週に1回ほどの頻度で推奨している施設が多く見られます。

ダイエット点滴のリスク、副作用

原則として副作用の少ない安全な点滴です。

注射部位の痛みや発赤など、点滴により生じる一般的な症状が見られる場合があります。

また、妊娠中の方、または妊娠の可能性がある方にはご提供出来ません。

治療後の注意事項

施術後は、脂肪が燃焼しやすい状態になっています。是非、運動療法との併用をご検討ください。

NAG整形外科でダイエット点滴をご希望の方は
下記よりご予約ください。

記事の執筆者

NAG整形外科院長:南雲 吉祥
整形外科専門医、スポーツドクター。元は整形外科領域のがん治療医として活動。その後、米国で再生医療の研究に従事する。渡米中のケガをきっかけに、スポーツ医学の重要性を認識。帰国後、スポーツ外科医に転身する。現在、アスリートを血液解析と再生医療を用いた医療技術でサポートする、「アスリートサポートプログラム」を展開中。紹介ページはこちら

参考文献
Flanagan JL, et al. Role of carnitine in disease. Nutr Metab. 2010
厚生労働省 α-リポ酸に関するQ&A