CBDには抗酸化作用がある|白金台 NAG整形外科

当院では、様々な整形外科疾患の治療にCBDを使用しています。
CBDと聞くとリラクゼーション効果が真っ先に思い浮かびますが、実はそれ以外にも様々な作用が確認されています。その一つが、抗酸化作用です。

抗酸化作用とは

抗酸化作用とは、抗酸化物質が活性酸素の働きを抑えること

まず活性酵素についてご説明します。
私たちが呼吸で取り入れた酸素は体内のさまざまな臓器に運ばれ、細胞内に供給されてエネルギーを産生し、あらゆる生命維持活動に使用されます。 そのうち約 25%は脳が消費しています。

さて、臓器から組織に運ばれた酸素は、細胞の中にあるミトコンドリアとよばれる器官に行き、エネルギーを産生する経路で使われます。酸素を供給することで継続的にエネルギーが産出されるのです。ちょうど、かまどに薪を焚べていくようなイメージです。こうして、運動している時だけでなく布団の上で静かに寝ている間にも、絶え間なくエネルギーが供給されていきます。ただ、エネルギー回路で使われた酸素はそのまま消えてなくなる訳ではなく、別の物質に姿を変えます。これが「活性酸素」です。

活性酸素はよく”酸素の燃えカス”に例えられますが、実際はただの燃えカスというよりも、爆弾に近いイメージです。近くにある細胞に辿り着くと爆発を起こし、その細胞を破壊するからです。この活性酸素を上手に使っているのが、私たちの体内にある白血球。白血球は、敵対する組織や外敵を見つけると活性酸素を使って相手を攻撃し、免疫反応を起こしています

しかし、ストレス等の影響で大量の活性酸素が生じると本来守るべき細胞も攻撃されてしまい、様々な不調が引き起こされます。厄介なのは、ストレスや病気だけではなく、一見健康に良さそうな高負荷・長時間の運動でも活性酸素が発生する場合があることです。これは、運動という行為が大量の酸素を消費することに原因があります。

こうした活性酸素の働きを抑える物質が「抗酸化物質」です。抗酸化物質として有名なのはビタミンCやビタミンEですが、他にも、近年美容医療で注目されるグルタチオンなども代表的な抗酸化物です。そして、実はCBDにも強力な抗酸化作用があることが明らかになっています。

CBDによる抗酸化作用

CBDによる抗酸化作用は、体内の抗酸化経路を活性化することによってもたらされます。具体的には、各組織においてヘムオキシゲナーゼ(HO-1)と呼ばれる抗酸化酵素の発現を促すことで、抗酸化作用・抗炎症作用をもたらします。また、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)と呼ばれる一連の抗酸化酵素の活性を促すことでも、同様に抗酸化作用をもたらします。

こうした抗酸化作用は脳においても機能し、認知症の原因ともいわれているβ-アミロイドによる活性酸素の発生を抑えてくれます

CBDによる抗酸化作用には様々な効果が期待できますね。CBDに興味を持った方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

記事の執筆者

NAG整形外科院長:南雲 吉祥
整形外科専門医、スポーツドクター。元は整形外科領域のがん治療医として活動。その後、米国で再生医療の研究に従事する。渡米中のケガをきっかけに、スポーツ医学の重要性を認識。帰国後、スポーツ外科医に転身する。現在、アスリートを血液解析と再生医療を用いた医療技術でサポートする、「アスリートサポートプログラム」を展開中。紹介ページはこちら